Itiberê Orquestra Família do Japão @ FESTIVAL de FRUE 2019

すっかり遅くなってしまいましたが、、
Itiberê Orquestra Família do Japão(イチベレ・オルケストラ・ファミリア・ジャパン)
11月3日、FESTIVAL de FRUE 2019 でのライヴが無事終了しました。

会場で観てくださった方々、お世話になった関係者の皆さま、そしてメンバーの皆さま。
この活動を応援してくれていた皆さまも、本当にありがとうございました!!
   

余韻にずっと浸かっていたい、それくらいの夢見たいな経験をさせていただきました。。
出演までの経緯は前回のブログをどうぞ。

イチベレ・オルケストラ・ファミリア・ド・ジャパンのメンバーとしてFRUEに出演します
エルメート・パスコアールグループのメンバーである、 イチベレ・ズワルギ主宰のオーケストラに参加する事になりました。 11/3(日)静岡はつま恋彩の郷にて、「FESTIVAL DE FRUE 2019」で本番です。 改めてブログでしっか・・・

9月下旬にメンバー募集(演奏動画の審査)をしていて、応募して1週間後に出演が決定。
コーディーネーターであり、パーカッショニストのケペル木村さんからFacebookでメッセージが届きました!

※以前、エルメートのライヴでゲスト出演したケペルさんを観ていたので、一方的に存じ上げておりました

イチベレが取り組んでいる「オルケストラ・ファミリア」は、ブラジル以外では日本が初の試み。
本当はもっともっと時間をかけて、曲作りの段階からメンバーと一体になって作り上げていくそうですが、
今回は資金や期間も限られている中でのプロジェクトだった為、かなりイレギュラーの体制だったとのことです。

10月17日に初めて顔合わせをして、翌日から毎日のようにリハーサル。
合計12回のリハでのうちメンバー全員が集まったのは1日だけでした。

顔合わせの前から(そしてリハが始まった後も)どんどん新しい譜面が送られてきて、
どれも難しいものばかり!ひぇ〜これは凄いなと思いつつも、燃えました笑
(他の楽器パートももれなく難しい演奏でした)

最初は自分のパートをさらうのに必死だったけど、次第にどれも素晴らしい曲ばかりで
ただ単に複雑な曲が出来ているんじゃなくて、必要性があるからそうなっているだけ。
どんどん演奏が楽しくなって、リハーサルの段階から本当に毎日ウキウキしてました。
(とは言っても本当に難しいんですけども!)

どれも素敵な曲ばかりで、私はプレイヤーとしてのイチベレしか知らなかったので、
素晴らしい作編曲家であるということに驚きました。
※今回イチベレは日本のオーケストラのために、全12曲を書き下ろしてくれたのです。

ピアノも弦も、ヴォイシングがすごく面白い!
トリッキーなリズムで、わくわくさせられる。
無調の曲はとっつきにくいようで、うっとりするような美しさがある。
今まで向き合ったことがないサウンドで、非常に刺激になりました。

たくさんのほぼ初対面の方々との演奏は久々で、最初は少し緊張していましたが
次第に打ち解けていってまさにファミリー!と感じた頃に終わってしまい寂しいです。笑

Twitterでの反応

ライヴの感想をエゴサーチしていて、感動した、泣いたという反応がたくさんあって感激しました。
正直ステージの上で1曲目から泣きそうでしたが、
プレイヤーの独りよがりみたいな感情じゃなくて、音楽で伝わっていたんだなと嬉しくなりました。
せっかくなので、特に嬉しかったツイートを一挙ご紹介!ああ、読み返してまた泣けてくる・・

私は普段歌を歌っていますが、歌詞がないインストの音楽で
(今回ヴォーカルの出番はたくさんあったけど歌詞がついているものはありませんでした)
これだけ多くの人の心を大きく震わせられることに正直ちょっと驚きすらあったし、
音楽の原動力みたいなもの、音楽が持つ素晴らしさに改めて気づいた次第です。

応募したときは正直、
憧れのミュージシャンと共演出来ることへのミーハー的な思いが強かったかもしれません(笑)
が、イチベレの音楽に対する情熱的な姿勢や愛の深さと、
それに共鳴したメンバーのみんなによって、忘れかけていたものを取り返したような気持ちにすらなりました。
たくさん勉強になりました!!

Setlist

イチベレが日本で親交のある人の名前が曲名になっていたり、地名が入っていたり。

ちなみに「Choro em Shibuya」は、
最終的にはイチベレが日本滞在中に宿泊していた「Komaba-Todaimae」に変更となりました笑

  1. Tocando em Tókio  
  2. Do jeito da gente do Japão
  3. Sôkanji
  4. Sambando aos pés do monte Fuji
  5. Quinteto de cordas
  6. Choro em Shibuya(Kokaba-Todaimae)
  7. Koji Abe-san
  8. Festa feliz
  9. Forro do Kepel
  10. Shinkansen 458
  11. Kumamoto
  12. Para as Crianças do Japão

(※私が演奏したのはM-8,11=Key, 4,6=Melodion, 1,2,3,5,7,10=Vocal, 12=Perc でした)

Member

<ピアノ、キーボード piano, teclado>
大和田千弘 Chihiro Owada / piano, vocal
福士ソータロー Sohtaro Fukushi / teclado, vibrafone, pianica, percussão
木村秀子 Hideko Kimura / teclado, vocal
大西穣 Joe Oonishi / teclado, percussão
小松原沙織 Saori Komatsubara / teclado, vocal, percussão

<管楽器 sopros>

吉田一夫 Kazuo Yoshida / flauta, piccolo
澤口碧 Aoi Sawaguchi / flauta, piccolo
早坂洋実 Hiromi Hayasaka / clarinete
浅川宏樹 Hiroki Asakawa / sax tenor, soprano
沼尾木綿香 Yuuka Numao / sax alto, flauta
ヤマカミヒトミ Hitomi Yamakami / sax alto, flauta
早坂紗知 Sachi Hayasaka / sax soprano, alto
藤村哲樹 Tetsuki Fujimura / tuba

<ベース baixo>
永田利樹 Toshiki Nagata / baixo acústico
瀬戸尚幸 Naoyuki Seto / baixo elétrico
内山和重 Kazushige Uchiyama / contra baixo

<ストリングス cordas>
五十嵐歩美 Ayumi Igarashi / violino
高橋 暁 Akatsuki Takahashi / violino
田中景子 Keiko Tanaka / viola
橋本歩 Ayumi Hashimoto / cello

<ギター violão, guitarra>
神戸慎平 Shimpei Kambe / violão e guitarra

<鍵盤打楽器 marimba>
那須律子 Ritsuko Nasu / marimba, percussão
廣川裕里Yuri Hirokawa (Rirokawa) / marimba, percussão

<ヴォーカル vocal>
小田雅子 Masako Oda / vocal

<ドラム、パーカッション bateria, percussão>
アジュリナン・ツワルギ Ajurinã Zwarg / bateria, percussão
ケペル木村 Kepel Kimura / zabumba, percussão

<指揮 regencia>
イチベレ・ツワルギ Itiberé Zwarg / regência, baixo, teclado

舞台裏での出来事

ライヴ前日、会場入りのため渋谷に集合。大型バスを貸し切って、掛川まで移動!のはずが、
予定時刻を過ぎてもバスが来ず、、みんなで写真を撮りまくり。笑

バス会社の手違いだかなんだかで、予定より1時間半ほど遅れてようやくバス到着。
やけにカラフルでみんな盛り上がる。

このバス、一番奥側が宴会席みたいなシートになっていて面白かった。笑

下の写真左は、大好きなジャズピアニストの大和田千弘さん!
めっちゃくちゃかっこいいピアノ弾くんですよー!!(一度だけ対バンしたことがありました)
千弘さんは以前から、イチベレの来日時に開催されたワークショップに参加していて、
今回のプロジェクトにもいち早く出演が決まっていました。

千弘さんがいてくれたから安心感あったし、今までより更に好きになりました♡
演奏しているときは狂気すら感じる(褒めてる)けど、素敵な人柄でとても魅力的な人!!

中央はコントラバスの内山和重さん。
東京音大の先輩だったんだけどとても気さくな方で、初めて会った感じがしなかったな〜

三連休初日の日中ということもあり、バスが大渋滞…全然前に進まず、みんな不安になり始めている中、
イチベレが「ギターある?」とメンバーに聞いてきました。なんと、車中で曲作り開始!!笑

座席のほうに楽器を持ち込んでいるメンバーも楽器を取り出し、
(私はメロディオンを持っていたのでコード担当に)
イチベレがギターを弾きながら歌うのを必死に聴きながらコードをとっていく。

バスの中でコントラバス出して弾いてるのやばくない?なにこのシチュエーション!爆笑

管楽器の人も楽器を出して、最終的に結構がっつり音出していたので、
運転手さん(やけにコワモテでみんな話題にしていた)に怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしていたのですが、
秀子さん曰く「素敵な音楽をありがとうございますって言われたよ〜」とのことでギャップ萌えしました。

そして、予定より3時間程遅れてやっと会場に到着。イチベレが
「みんな疲れているだろうから、リハーサルはやめて今日は休んだほうが良いんじゃないか」と提案するも、
先に到着していた自家用車組のメンバー達ができる限りのセッティングをしてくれていたのを見て、
全ての曲を通してリハーサル。終了したのは23時くらいだったかな…

リハのあと会場付近のホテルにチェックイン。
もちろん疲れてはいたけど、興奮していてそのまま寝る気にもなれず、
何人かのメンバーでコンビニへお酒と夜食を買いに行き、少し部屋のみをして就寝!

そして当日。
本番前に、ケペルさんと音響エンジニアの梶野泰範さんとステージの音周りの打ち合わせ。

ピアノの大和田千弘さん発案で、みんなで協力して(千弘さんが動画編集してくれた)作った映像を、
サプライズでイチベレ&アジューにプレゼント!喜んでくれている様子。

演奏する本当に直前、「サケ!」とみんなに日本酒を振る舞うイチベレ。
みんなでリラックスして楽しい音楽をやろう!と。
私はお酒飲むと集中力がまじで極限するので遠慮しときました。飲みたかったけども!

本番終了後、会場バックステージで打ち上げ。
ここでもメンバーサプライズのプレゼント!寄せ書き^^
これも千弘さんが取りまとめてくれて、みんなでメッセージを送りました。

イチベレ、アジューと。

左から:

ジャズピアニストの木村秀子さん。今回はコーラスでもたくさん一緒に歌いました!

そして、ブラジル音楽にとても造詣が深い、ヴォーカリストの小田雅子さん。
ステージでは楽しそうにダンスしてたので印象に残った方も多いのでは?

そして、ライヴが終わった後は楽屋でアジュー(&写真に写ってないけどイチベレも)による、
音楽談義的な会が自然と催されました。

疲れているはずなのに、最後の日ということもあってか、
もっとたくさん教えよう、与えようとしてくれるマインドには本当に頭が下がりますね

絶対疲れているのに仮眠とったりせず、疲れた様子も一切見せないイチベレは本当にすごいとしか。
30代の私ですら、音楽活動に必要な体力の減少に悩まされているというのに(苦笑)

行きのバスの中での出来事もそうだけど、音楽に対するポテンシャルの高さには驚かされました。
これが世界で活躍しているミュージシャンのあり方なのか、というか…

大トリのトン・ゼーを観た後、バスで東京に着いたのは終電がない時間。
翌日の予定もあったし、本当はタクシーで帰ろうと思っていたのだけど、
なんだか名残惜しくなってしまい、始発を待つ組で飲み明かしました笑

 

代々木八幡 セオリスタジオ

リハーサルで利用したスタジオは、代々木八幡のセオリスタジオ。
親子で経営しているスタジオのようで、すごいアットホームな感じの珍しいところでした。笑

リハのあとにスタジオ前ではしゃぐ?ことも多々、、

あと、リハーサルのときにエルメートTシャツを着て行って3人で撮ってもらった写真。家宝です笑
以前ライヴ観に行ったときに買って以来、なかなか着る機会がなくて一度も着ていなかったのですが、
こんな絶好の機会が訪れるなんて人生何があるかわかりませんね…
(イラストにはイチベレとアジューも描かれているのです!かわいいよねこのTシャツ)

アジュリナンのワークショップ

10月29日はアジュリナン先生によるリズムのワークショップが開催されました。
(ケペルさん企画によるもの。ありがとうございました!)

色々なサンバのリズムを教えてくれたのですが、
一番最後にやったリズム遊び?トレーニング?が特に面白かった。

みんなでパーカッションを手に持って、それぞれ違うリズムを一定の小節分叩いて、
合図が出たら、右隣の人が叩いていたリズムを今度は自分が叩き、
自分が叩いていたリズムを左隣の人が叩いて時計回りに巡っていくというもの。

これが見るのとやるのでは全く違って、とても難しい!
演奏しながら周りの音を聴く訓練になる。これは鍛えたら相当良いフィードバックがあるなと思った。
良いミュージシャンの条件って、ただ演奏が巧ければ良いというわけではないんですよね。

質疑応答コーナーもあり、音楽に対する姿勢やあり方についてもたくさん話してくれました。
印象に残ったのは

  • オリジナル(ルーツミュージック)を良く聴き、それを超えること
  • ベーシックが出来ていても発展出来ていないミュージシャンが多い
  • 現状に満足しない。常にその先を追い求めることが大事
  • 演奏は体力を消費するから、普段からちゃんとご飯を食べて、体全体を動かして備えることも必要

といったことでした。

最後にワークショップに参加したみんなで記念撮影。
チューバのてっちさんがすごいブレていたので(笑)メンバーが合成してくれたw

FRUEについて

野外音楽フェスとして一年で一番遅い時期に行われているというFRUEフェス。
今年3度目の開催ということでまだまだ新しいフェスです。

私はもともとエルメートの情報を入手するためにFRUEのツイッターをフォローしていて、
(近年のエルメート日本公演はFRUEが招聘しています)それで今回のメンバー募集も知りました。

客として行きたいなと思っていたフェスに、出演者側で出れるとは!

お客さんの層は幅広い感じではあるけど、20代は少なめ?30代〜で落ち着いている印象。

そもそも私は野外音楽フェスに行った経験があまりないのですが、
FRUEフェスはどんどん人気になってきているみたいで、その理由を知って頷きました。

  • 今まで来日していない、他のフェスとは明らかに違う海外アーティストのラインナップ
  • 座れるところが多い
  • フェス飯が美味い
  • 台風がない時期、標高が低いので晴れれば昼は半袖でも良いくらいの過ごしやすい気候
  • 全体的にゆるい雰囲気(小さい子供連れでも過ごしやすそう)
  • サブステージの芝生気持ち良い
  • すぐ近くに温泉(入りたかった)

いわゆる商業フェスではなくてあくまでも「パーティー」という感じなのですが
それが私にもしっくり来たな。

メインステージ(トップバッターのバンドリハ中でまだ誰もいない)
踊りたい人は1階で踊って、疲れた人は2階の椅子席へ。
長時間のフェスでこういう椅子席多いのは助かるよね

テント泊もいいな

もっと食べ尽くしたかった屋台たくさんありました。どこも美味しそうだった

バックステージでは出演者のために、ビュッフェや整体師さんによるマッサージが用意されていた。

これは良く見ると「FRUE」があしらわれている巨大なパン!

古川麦さんにひっさびさに会ったよ

10年ほど前に、ヴィブラフォン奏者の浜田均さんのプロジェクトで何度か共演させていただいた、
シンガーソングライターの古川麦さんにばったり遭遇。

同じ日に出演していたceroのサポートで来ていました。
もしかしたら会えるかな?と思っていたので嬉しかったです。何年振りかわからないくらい久々。

麦さん本当に素晴らしいミュージシャンなんでみんな検索して聴いてください!!
取り急ぎのYouTubeはこちら

 

ほかにも色々書き足りてない気がしますがいったんこの辺で、、
長文お読みいただきありがとうございました!

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